ヘッドラインニュース

原宿、穏田商店街(キャットストリート)の街づくりの現在

原宿、穏田商店街(キャットストリート)の街づくりの現在

 穏田商店街、通称キャットストリートを歩いていると路上に緑色や茶色のカラーリング、ビヤ樽型のフラワーポットを目にするだろう。これらは、平成16年に始まった原宿神宮前街づくり協議会が行った社会実験によるものだ。
 穏田商店街は、かねてから隣接する電柱や頻繁に流入する自動車ため、歩行者の安全が脅かされたり、買い物客の回遊を妨げられるなど多くの課題があった。そのため街づくり協議会による街づくり社会実験がおこなわれたのだ。その結果、この地区の社会実験が評価され、国土交通省のスーパーモデル地区のくらしのみち事業のモデル地区として選ばれた。
スーパーモデル地区とは、歩行者優先の道路、バリアフリー、無電柱化や放置自転車対策などの身近な道路に対する住民のニーズにこたえる施策を国土交通省が推進することを目的としている。その中でも特に住民ニーズの高い4つの施策(「くらしのみちゾーン」「バリアフリー重点整備地区」「面的無電柱化地区」「自転車利用促進地区」)について、全国の見本となるモデル地区(スーパーモデル地区)を、概ね3年以内(平成19年度まで)に事業を完了させる予定だ。
 原宿地区が選ばれたくらしのみちゾーンは、外周を幹線道路に囲まれた中心市街地や商店街への一般車両の地区内への流入を制限し、歩行者や自転車優先とし、無電柱化や緑化などの環境整備を行い生活環境の質の向上を図ろうというものである。
車両現在、一方通行やフラワーポッドなどによって穏田商店街に自動車の流入がある程度規制が継続されているのも、この事業のためだ。
 しかし、解決すべき課題はまだ多くある。その一つとして、遊歩道への業者の車両乗り入れである。社会実験分科会長の青山学院大学教授の井口典夫氏は「店舗が増えるにつれ業者車両のこの地区への流入が増えている。業者車両の流入が自明視されるようにになってしまえば遊歩道が車両通行の激しい一般道になる可能性もある」と懸念している。
先月下旬から今月の下旬にかけて遊歩道に極力業者車両を入れずに荷捌きを行う実験が行われ、パーキングから荷台を使った物資の搬出など試行錯誤が行われている真っ最中だ。「くらしのみちゾーンに沿った街図づくりの最終的な住民の合意を得るができるかはまだ分らないがこの地区のために力を尽くしたい」と井口氏。これからも原宿の街づくりの動きからは目が離せないようだ。

 また12月7日には、青山学院大学主催の都市文化の創造と渋谷・原宿・青山の将来像というテーマでシンポジウムも開かれ建築家の黒川紀章氏をはじめとしたとした多くのゲストがこの地区の未来を熱く語る予定だ。ぜひ参加してみてはどうだろう。

2005/12/7(水)

文部科学省 現代的教育ニーズ取組支援(現代GP)事業
青山学院大学主催 公開シンポジウム
都市文化の創造と渋谷・原宿・青山の将来像

テーマ: 都市文化の創造と渋谷・原宿・青山の将来像
〜観光立国・オリンピック招致への受け皿づくり〜

日時: 2005/12/7(水)15:00〜18:00(14:30開場予定)

会場: 青山学院大学 青山キャンパス 総合研究所ビル12階(国際大会議場)

青山学院大学イベント情報(2005-12-06)

最新記事一覧

ヘッドラインニュース一覧

創刊にあたり

現実をみつめる冷静な目
原宿新聞編集長 佐藤靖博

www.harajukushinbun.jp

虫に書く

事案の真相に鋭いメスを
「巨悪は眠らせない」

www.harajukushinbun.jp