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埋もれた都市鉱山活かし五輪メダルに 都が10万個の携帯を回収

2020年東京オリンピック・パラリンピックで使用されるメダルを、携帯電話など小型家電の部品から取り出した貴金属で造る「都市鉱山からつくる みんなのメダルプロジェクト」。過去に、原材料の一部としてリサイクル金属が活用された事例はあったが、国民参画で回収した小型家電から抽出した金属でメダル製作を行うのは、オリンピック・パラリンピック史上初の試み。リサイクル金属をメダル製作に活用することで環境への配慮や日本の技術力の高さをアピールする狙いもある。
東京五輪では金、銀、銅あわせて約5000個のメダルを製作する予定で、最低限金10キログラム、銀1233キログラム、銅736キログラムが必要とされる。製造時の歩留まりも考慮すると、この4倍程度が必要になるという。
大会開催まで2年余りに迫る中、都庁で昨年2月から受け付けていた携帯電話などの小型電子機器が、今月末で10万個を突破した。全国の自治体や郵便局、ドコモショップでも回収に取組んでおり、ドコモショップでは100万個単位での回収が進んでいるという。
リサイクルによって回収される都市鉱山は、鉱山の採掘と異なり環境への影響が少ない上、金属の含有率が非常に高い。天然鉱山では金鉱石1トンあたりから採取可能な金は約5グラムだが、携帯電話1トンから約280gの金が回収できるとされる。
日本では1年間に約65万トンの小型家電が廃棄されているが、その中には844億円分もの金属が含まれていると言われている。例えば、都市鉱山として国内に埋蔵されている金は、6800トンと推計されており、世界の埋蔵量の16%を占める。銀に至っては、23%に匹敵し、イリジウムやスズ、タンタルなど多数の金属が世界埋蔵量の一割を超えている。
日本は、都市鉱山に関しては世界有数の資源国となっており、更なるリサイクル技術の向上により、都市鉱山の滞在力を活かし天然資源の乏しさを補てんできるようになるのかもしれない。
(2018-04-30)
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