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【おみせ拝見】2010-09-07

ライトアップが映える住宅地の釣り専門店 「TACKLE tackle」神宮前店

 夜のライトアップが、見事に映える。窓の外は、黒い玉砂利を敷き詰めたような、ちょっとした“庭園”風。樹木も、数は少ないとはいえ、また粋だ。ちょっと見には、ファッションブティックにさえ見える。

ライトアップが映える住宅地の釣り専門店 「TACKLE tackle」神宮前店

 原宿キャットストリートのひとつ西側は、名も知られず、人通りも決して多くはないが、窓越しに見える店内は、さしずめ、ブティックのイメージ。半地下で、しかも天井の高いユニークな構造のショップだが、釣具・アウトドアのショップとしては、きわめて好都合。面積は80平方蛋宛紊函△気曚氷くはないが、“タテ”の陳列が豊富にでき、特徴を発揮している。
 新宿あたりで新店の候補を探していて、たまたま神宮前で出会った物件とはいえ、有名な建築家の設計という。
 アメリカを起源とした、“トップウォーター”というジャンルに属するバスフィッシングの、レッキとした釣具店なのだが、とても釣具屋さんには見えない。釣具はもちろんのこと、日常生活で使用できる衣類も含めたセレクトショップとしての展開が、原宿表参道エリアの土地柄にもマッチして、ファッショナブルなたたずまいとなっている。

 オープンしたのは、今年の8月14日(土)。盆休みの真っ最中でのオープンは大変だったが、足立区の1号店で培ったネットワークの広がりを反映して、オシャレな客がついてきている。
 猛暑の中でも、目立って売れているのが、実はこれまた、それとは見えないカラフルな「PRISM」のカイト(西洋タコ)。3500円(本体)から、5000円といったところだが、代々木公園あたりで揚げるもよし、部屋に飾るもよし。元はといえば、釣りの合間や休日に子供と一緒にアウトドアシーンを楽しむためのものであったようだが、今では用途もかなり広がっている。
 「TACKLE tackle」が、力を入れているオンラインショッピングでの商品説明によると、「PRISM」は1992年、シアトルでスタートしたカイトメーカー。世界的なヨットレース「アメリカズカップ」のために開発されたリップストップポリエステルファブリックとカーボン、ファイバーグラスの複合物から生成される高性能フレームを使用して、軽量かつ高強度のカイトを製造。
 空気力学に基づいたデザインとアートのように美しいカラーで構成される小さなカイトが、実は意外にも大きな存在となっている。

 母体となったのは、足立区六木の1号店。星野春義社長の自宅を改造して10年ほど前に作った店だが、住宅街の中で、釣堀が近いとはいえ、「一歩、はずれた所」という立地が、かえってよかったのか、それなりに繁盛。この足立店に、客として通っていたのが、神宮前店の店舗設計を担当した染川博義デザイナー。そして、施工や商品ディスプレーを担当した面々も、それぞれの分野で知られた人たちであり、以前からネットワークを形成していた。
 神宮前店を担う柴田邦茂店長にしても、客の一人だった若者で、「アウトドアを、もっとライトなものに。釣具も街でも着られる通常の服もあって、身近な等身大の店に」がモットー。だから、品揃えはショップのスタッフ3人が、全員で話し合って決めるという。
 「Wild things」「roks」「Columbia」をはじめとする各種のブランド物が、セレクトショップとしての彩りを豊かにすれば、オリジナルの”水に浮く“ナイロンラインをはじめ、オリジナル開発品が、店としての独自性を発揮している。

・〒150−0001 東京都渋谷区神宮前5−17−6 ベルコート芙蓉1F
・電話・FAX 03・6427・6816
・営業時間 11:00〜21:00(日・祝祭日20:00)9月10日から

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