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キデイランド原宿店が建て替え、2012年夏に新築開店へ

キデイランド原宿店が建て替え、2012年夏に新築開店へ

　キデイランドの旗艦店舗である原宿店が、建替えとなる。現在の店舗は今年8月末で営業を終了、その後、解体、新築工事を経て、2012年夏の新装開店を目指す。
　キデイランド原宿店は1950年11月に橋立書店として開店（画像は1960年ごろ）、現店舗は1966年の竣工で、原宿・表参道のランドマークとして親しまれてきた。
　また、新鮮で話題性のあるトレンドを提供する"情報発信基地"として、国内外から高い評価を得てきた。
　同社では、旗艦店であり、シンボル的存在でもある原宿店の建替えによって、多様化する顧客ニーズを踏まえ、より魅力あふれる"買い場"を提供し、楽しく夢のある世界観や感動を与える、新生キデイランド原宿店を目指したいとしている。
　現店舗は、鉄筋コンクリート造りの地下2階〜地上6階建てで、延べ床面積は1353平方�叩�売り場面積は1180平方�叩Ｉ瀉鰐明僂�370平方�辰如�土地は三菱商事に売却、新築後はキデイランドがリースバック方式で一棟借りし、同地で営業を再開するという。建替え期間中の仮営業店舗は、現在検討中としている。
　キデイランド（台東区、荘司征男社長）は、2010年3月末で46店舗、フランチャイズ店31店舗。経営理念は「夢と遊びを創造する総合カルチャー産業への指向」とする玩具、ファンシーグッズ、キャラクターグッズ、書籍などの専門店。
　1946年（昭和21年）、埼玉県秩父で、創業者である橋立孝一郎氏が立ち上げた「読書クラブ橋立書店」を前身とし、その後、1950年に、橋立氏が幼少期を過ごした東京・原宿に戻り、現在の表参道の地に、店舗（橋立書店）を構えた。
　当時は終戦直後で、日本は占領軍の統治下にあり、現在のJR原宿駅の西側の代々木公園、代々木体育館、NHKのある広大な敷地一帯（91万4100平方�叩�27万4100坪）は、占領軍将校たちの居住区域として、８００世帯以上の洋風家屋が建ち並び、多くの外国人が暮らしていた。
　キデイランドは、そうした事情から書店ではあったが、外国人顧客の要望に応えて、洋書や外国人向けの雑貨類を早くから取り扱い、中でもクォリティの高い日本の玩具が店舗のメイン商材となっていった。
　店舗の名前も、外国人に馴染みやすい呼称として、1955年あたりから「キデイランド」（子供の国）を使用しており、表参道では早くから繁盛店とされてきた。
　1966年には、現在の本店ビルを竣工し、日本を代表する玩具店として認知されるようになっていった。
　戦後の表参道は、こうした場所柄、外国人が多く、海外からの情報もいち早く伝わってきた。時代の先端を行く、当時の日本の若者たちも多く表参道にやってきて、キデイランド表参道店から発信された情報をキャッチしていき、日本人にも絶対的な絶対的なブランドとして支持されるに至った。
　キデイランドの「新しい・楽しい・ワクワクする」というコンセプトは、流行の商品だけでなく、バレンタインやハロウィーンなどの欧米風文化の普及にも、大きく貢献してきた実績を持つ。特にハロウィーンは、まだ馴染みが薄かった1970年代から関連商品を取り扱い、1980年代には日本で初めてのハロウィーン・パレードを実施。
　キデイランドは、こうした長い伝統の中で、原宿・表参道のランドマーク、シンボル的な存在として国内だけでなく、海外にも知られている。
　ちなみに、社名、店名とも「キデイランド」の表記にこだわり、決して「キディランド」と書かないことを誇りとしている。

　

（2010-06-11）

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原宿新聞編集長　佐藤靖博

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