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「政府がはっきりしていたらやらなかった」 中国漁船衝突動画流出の元海上保安官が会見

「政府がはっきりしていたらやらなかった」 中国漁船衝突動画流出の元海上保安官が会見

 尖閣諸島沖で海上保安庁巡視船に中国漁船が衝突する模様を収めた動画をYouTubeに投稿し、国家公務員法違反の容疑で書類送検されたものの不起訴処分となった一色正春元海上保安官(写真)が2月21日、「自由報道協会」主催による記者会見を行った。
 一色元保安官昨年12月に海保を依願退職し、現在は著作活動などを行う身。中国漁船衝突の動画を流出させた自らの行為については、「(国家公務員法が禁じる)『機密の漏洩』に当たるとは思っていない」とする一方、「政府にはっきりした意思があれば、あそこまですることはなかった」とも発言。菅政権が事件当時、動画の公開、非公開に関して明確な意思表示をしなかったことが、動画流出に踏み切った最大の理由であるとした。
 またYouTubeへの投稿より先に、まず米CNNにビデオを送り、アルジャジーラへの送付も検討する一方で、日本のメディアへの告発は後回しとした理由については、「可能性の問題。失敗が許されない一発勝負だと思っていたので、海外のメディアの方が成功しやすい(放送されやすい)と思ったし、世界に向けて発信する以上、第三国のメディアに放送されるほうがより客観性があるとも思った」と述べた。
 「中国政府に何か言いたいことはあるか?」との質問では、「あの事件の真相を明らかにしたいのであれば、中国政府からも、日本政府に残りのビデオを公開するよう迫ってほしい。またレアアースの輸出を止めるとかして」と冗談交じりに語った。

(2011-02-21)

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