ヘッドラインニュース

稚拙なアプリで徹底管理 陰性の帰国者に2週間の自宅待機

デルタ株の影響からか、コロナの感染者が急増、全国で1万人を突破する日々が日常化、東京では4千人となる日も増えてきた。こうした環境のなか、政府は商用でのワクチンパスポートを喧伝したが、現実はワクチン接種の有無にかかわらず、2週間の自宅待機。徹底的に日常を管理している。いったいなぜなのか。自宅待機1週間。実態を報告したい。
 帰国後の成田では違反したら自己責任という誓約書に署名させられた。さらにMY SOS、接触確認アプリなど4つのアプリをインストール。位置情報とともに、健康状態を確認するもの。MY SOSは熱は37.5度以上ありますか。家族に感染者はいませんかなどの2つの質問。さらに現在の居場所を確認、同じようなアプリは現在地を確認するだけの稚拙なもの。ランダムに電話がかかってくるが、なぜこんな意味がないことををするのかクレームをだしたら2度とかかってこない。厚生省はいったい何をやっているのか。
 帰国は日本でワクチンを2回接種、搭乗前72時間にPCR検査を実施。陰性証明書ももっているが、なぜか2週間も自宅待機。感染者が自宅療養を強要され、保健所からの電話もないなか、なぜ陰性の帰国者を自宅に閉じ込め電話までしてくるのか。陽性者のケアを優先すべきだろう。アプリも稚拙。ひとつのアプリでワクチン接種、PCR検査結果などが一元管理されるなら大歓迎だが、全く意味のないものばかり。会社にワクチンパスポートが送られてきたようだが、渋谷区が発行している接種証明と同じ。紙の無駄遣いだ。
 中東の国で経済力は日本とは全く違う小さな国だったが、アプリは充実。ひとつのアプリでワクチン接種時期、PCRの検査結果、などすべてが一元管理されていた。アプリに弱い私でも内容は大人と子どもの違い。ソフトに詳しい人間にきいたところ、アプリ作成に大きな費用はいらない。この4つのアプリの背景には各省庁の権益争いがあるのではないか。穿った見方をしてしまう。この前の原稿でも書いたが、政府もしくは役人はアプリひとつをとっても何を目的とするのか、グランドデザインを書き、国民を導いてもらいたいものだ。非常事態で国民の人流が同じようなものだとすると、デルタの威力は凄まじい。ニッポンは大丈夫か。危機感を感じるのは私だけではあるまい。
(2021-08-05)

最新記事一覧

ヘッドラインニュース一覧

創刊にあたり

現実をみつめる冷静な目
原宿新聞編集長 佐藤靖博

www.harajukushinbun.jp

虫に書く

事案の真相に鋭いメスを
「巨悪は眠らせない」

www.harajukushinbun.jp