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世界都市ランキングで東京3位 「文化・交流」「交通・アクセス」で高評価
一般財団法人森記念財団都市戦略研究所が発表した2017年版の「世界の都市総合力ランキング」で、東京都は昨年に引き続き3位を維持した。「交通・アクセス」や「文化・交流」の分野でスコアを伸ばし、2位のニューヨークとの差をさらに縮めた。一方、「経済」分野は1 位から4 位へ、「居住」分野は6 位から14 位へ順位を下げた。
「世界の都市総合力ランキング」は、世界の主要44都市を対象に、経済、研究・開発、文化・交流、居住、環境、交通・アクセスの6分野について、経営者や研究者、観光客、生活者など様々な視点から総合的に評価。日本初のランキングとして2008年より実施され、代表的な都市指標のひとつとなっている。
昨年初めてトップ3 に入った東京は、美術館や博物館数や海外からの訪問者数など「文化・交流」分野、国際線直行便就航都市数や通勤・通学の利便性など「交通・アクセス」分野で評価を高め、総合スコアの上昇に繋がった。「食事(選択肢や値段等)」、「買物(環境や値段、魅力等)」、「文化的魅力や接触機会」で高評価を得たことも順位を押し上げる要因となった。東京の総合スコアは1354.7で、2位のニューヨークとの差を前年から15ポイント縮め31ポイント差に追い上げた。
一方、昨年1位だった「経済」分野では、上位都市と比べてGDP成長率や経済自由度が低いことや、法人税率の高さ、為替変動(円安)の影響もあり、全般的にスコアを伸ばすことができず4位まで順位を落とした。「研究・開発」分野でも、研究者数、産業財産権(特許)の登録数ではトップを維持したが、研究開発費では為替変動(円安)が影響して相対的にスコアを落とし、昨年の2位から今年は3位へと順位を落とした。「居住」分野は、社会の自由度・公正さ・平等さの評価が低かったことが響き、6位から14位と大きく順位を下げた。
また、上位2都市のロンドンやニューヨークと比較すると、「文化・交流」分野においてハイクラスホテルの客室数や文化・ 歴史・伝統への接触機会などで大きく引き離されている。「経済」分野における市場の魅力や、「交通・アクセス」分野の国際交通ネットワークもこれら2都市の水準には達していないため、東京がさらに上位を目指すためには、「経済」および「交通・アクセス」分野における弱みを克服しつつ、「文化・交流」分野のスコアを大幅に高めていくことが課題となっている。
しかしながら、世界金融危機以降、都市力を落としていたロンドンは、オリンピック・パラリンピックの開催をきっかけに都市力を回復軌道へと乗せることに成功し、その後もスコアを伸ばし続けている。同研究所は、「東京も、2020年の五輪を機にロンドンと同じ成長カーブを描くことができれば、近い将来にニューヨークを抜いて2 位に躍り出る可能性もある」としている。
(2017-10-13)
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