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【エリア特集】2010-07-18

「書道家はエンタテイナー」精神で世界へ飛躍 武田 双雲さん(書道家)

 書道家10周年記念展を目黒雅叙園で開催して、またもや話題を呼び、「書道家はエンタテイナー」と、八面六臂の活躍の舞台は、世界も視野に入れて、さらに広がる。  

「書道家はエンタテイナー」精神で世界へ飛躍 武田 双雲さん(書道家)

 10周年記念の「武田双雲×百段階段」展は、日本で初めての総合結婚式場として知られる目黒雅叙園の東京都指定有形文化財「百段階段」で開催。テーマは「人生」。1期の「これまでの人生」では過去にフォーカスし、2期は「これからの人生」に向けて、「不安と期待、葛藤も含めて、未来への希望につながるものを表現したかった」という。
 「必死で表現したことに、これだけ多くの人がいっぱい感動してくれて、汗をかきながら階段を昇り降りして筋肉痛になりながら、香りや音も入ったチームプレーでやれたことに誇り」と、“やり甲斐”を強調。
 「自己満足は嫌い。鑑賞ではなく、来てくれた人が主役で、今後の人生に何かを味わってくれたら」と、メッセージを贈る。
 この記念展は、7月19日(月、祝)まで。

 目を引くのは、自ら“葛藤の間”と名付けた一室。もがき、迷い、揺れる気持ち、思いついたことをそのまま描き下ろし、書き損じの紙は「適当に投げて、そのまま展示」してある。
 「大切な人を犠牲にしてまでやるべきことは、何ひとつない」「何も決断しなくていいこともあるんだ」という、ようやくたどり着いた境地を率直に表している。
 それは、「カッコつけようと思い悩んでいた」7年前のことと重なり合う。悩みぬく自分の弱み、ダメな部分をさらけ出し、「生」の字をいっぱい書いて出展したら、それが評価されて、メディアに乗った。「何が幸いするかわからない」のは「搬入のとき破れた白い部分、塗りすぎて黒ずんだところ」が、逆に高名な批評家から激賞されたこと。
 もう一つは「成田空港で、外人が感動して鳥肌を見せてくれた」こと。「外人にも、何かわかるんだ」と、ここから「世界へ目が向くようになった」と、振り返る。
 「言霊を筆と墨で表現する」書道家として注目を集め、著書、テレビ出演なども多い。

 1975年熊本県生まれ。双雲は“雅号”で、本名は武田大智。3歳から書道家の母・武田双葉に師事。自他ともに認める童顔だが、男子校のマリスト学園高校ではハンドボール選手で、身長186臓体重90舛琉両翩廖E豕理科大理工学部情報科学科でコンピューターを学び、NTTに3年間勤務。25歳で独立したものの、注目もされず、悩みぬいた末、2003年に「生」の書で注目され、「スコンと抜け出て、コペルニクス的転回」。ここで、「人生、何があるか、分からない」「チャンスはどんな人にもある」を実感。
 以来、音楽家、彫刻家など様々な分野の人たちのコラボレーション、斬新な個展など、独自の創作活動で大ブレイク。それまで「自信のない人間だったので、母には本当に感謝」という。 哲学は「すべてに感動、すべてに遊ぶ」「人類みんな幸せになって欲しい」。

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