特集/コラム

【おみせ拝見】2006-08-23

裏原宿のカルチャー愛好家コミュニティ 
「MOGRA」

裏原宿の神宮前6丁目、TONI&GUYのあたりをうろついていると、いつのまにあったのか、「もぐら」と平仮名で書かれた奇妙な看板が立っていた。看板が指し示す方向に恐る恐る近寄ってみると、日本人のバーテンと外国人の女性が砕けた雰囲気でなにごとか談笑中だ。

裏原宿のカルチャー愛好家コミュニティ  「MOGRA」

正式な店名は「MOGRA」

 

聞けば6月にオープンしたばかりのギャラリー兼カフェバーとのこと。共同オーナーのひとりである清田さんによれば、地上3階建ての店内は1階がカフェバー。昼12時から夕方5時まではカフェタイム。コーヒー(一杯400円)のほか、アリアージュフレールの高級茶葉を使った紅茶(ポット一杯700円)など。

 

夕方6時からのバータイムでは、ビール、ワイン、カクテル、ウィスキーから電気ブラン、泡盛までとアルコール類を豊富に揃えた。 食事は日替わりの「旅人カレー」のほか、「イスラエルの伝統料理「フェラフェル」をモチーフにした「ひよこ豆コロッケのピタサンド」、同じく「フムス」を原型にした「ひよこ豆と白ゴマペーストのピタサンド」をなど、こちらも珍しいものが並ぶ。

 

2階はボックス席になっており、ここから先ほどの外国人の女性客に挨拶。上から見下ろす店内の眺めも楽しいが、ここはインターネット席にもなっている。

 

3階はギャラリー。8月27日までは 『Cant sleep art show』展、その後は作品展「ナンペイ以外全部沈没」を開催する。後者は筒井康隆氏原作の映画「日本以外全部沈没」(9月2日よりシネセゾン渋谷よりレイトショー公開)のビジュアルイラストも手がける、イラストレーター金子ナンペイ氏の個人展覧会だ。だが、原宿近辺の貸ギャラリーとして割安の料金設定がされているそうで、「美術学校の学生さんのような、無名のお金のない無名の人にも発表の場を与えたい」(清田さん)との考えがあるようだ。

 

ギャラリーとカフェバーを併設した理由として、単なる店対客の関係ではなく、「文化を共有する人たちのコミュニティにしたいから」と語る清田さん。キャットストリートから少し流れたところにある「もぐら」の看板が、清田さんやその仲間たちの巣の目印だ。

東京都渋谷区神宮前6丁目9番6号
電話 03-6277-5530
メール info@mogra-tokyo.jp
年中無休

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