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【エリア特集】2005-08-22

原宿の犯罪傾向と防犯対策

原宿−ここは、日本のファッション、カルチャーの中心地であり、また日本の観光地のメッカの一つである。そんな街の犯罪、防犯対策の現状を探る。

原宿の犯罪傾向と防犯対策

平成17年度、原宿署管轄のエリア(神宮前地区、千駄ヶ谷、代々木)における上半期の犯罪総数は、1067件。そのうち、約8割は、事務所・店舗荒らしなどの窃盗だ。

この街は、夜間人口が約3万人であるのに対して、昼間は約その10倍に上る。そのため、夜間に空いた店舗や事務所を狙った犯罪が多くなっている。
原宿署では、夜間の見回りを強化、不審者に対しては職務質問をするという取り組みを行っている。17年度は、前年比で13件窃盗犯罪が減少している。このほかの犯罪についてもほぼ全て減少しており、全体で31件減少している。

また、若者のメッカ、竹下通りでは、路上で客引きをする人々を年に数回取締りを行ってきたことで、その数も減少している。
昨年は、若者がプリクラショップなどで置き引きにあう事件も起きていたが、各店舗に注意を呼びかけたことによって、昨年度の約半分にまで減少した。

これら犯罪をさらに防ぐために、各自でできることはなんだろうか。
まず、当たり前だが、鍵は必ずかけること。原宿署によれば、2割の店舗が鍵をかけていないそうだ。他には、店舗・事務所にお金をおかないこと。二重ロックにする、割れないガラスをつける、防犯センサーを設置する。統計では、泥棒は5分以上経っても侵入できない場合はあきらめる確立が高いという。また、センサーで音が鳴ったりライトがついたりするだけでもかなりの確立で逃げるそうだ。

また、引ったくり、振り込め詐欺も起こっている。
引ったくりに関しては、9割以上が女性の被害者で、年齢層は関係ないという。対策としては、カバンを道路側に持つ、自転車の場合はかごにネットをつける、また犯罪はほぼ裏通りで起こるため、できるだけ表通りを歩くなどが考えられる。
振り込め詐欺に関しては、警察や弁護士を名乗る者から連絡が来ても、鵜呑みにしないこと、電話だけで公的な機関がお金を請求することはほぼないと考えてよい、ことを肝に銘じておくべきだ。

「被害にあわないためには、まず自分で注意をするのが一番ですね。」と原宿警察署副署長の更江氏は語っている。



問い合わせは、
警視庁原宿警察署(犯罪抑止対策事務局)
原宿防犯協会
(03-3408-0110)まで
 (溝口)

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